これが好きとか得意とか、こんな時にはこういう行動をとるとか、なんとなく「これが私だ」と思っていることは、思い込みかもしれない。
人は知らず知らずのうちに自分ではない自分を演じてしまうもの
無意識に、誰かに合わせてしまったり、家族の中での役割や仕事上の立場の自分を「私」だと思い込んでいることはないだろうか?
もともとの自分とは違う、役割や立場の自分をまとっていても、そのことには気づきにくいものだ。
もちろん、人と関わりながら生きている以上、折り合いをつけなきゃいけないことはたくさんあるだろう。
だけど、イライラしたり、仕事でトラブルがあったり、誰かと諍いしていたり、何となくモヤモヤしている時には、役割や立場にとらわれて、無理が生じているのかもしれない。
無理が生じていると、不満や怒りがわいてきやすいものだと思う。だから、「どこかに無理をしているところはないか?」と自分に問いかけてみる。
自分は母親だから当然だ、そういうしきたりだからしょうがない、今の自分の立場では無理だから。
そんなふうに「これが私だから」って、決めつけてしまっているところはないか、自己観察をしてみる。
本当にそうすることが当然なのか、しょうがないのか、無理なのか、と冷静に考えてみると、そうではないことも結構あると、気づけてくるのではないだろうか。
無意識に型にはめてしまっていた自分が見えてくる。
そうすると、型にはまっていなくても大丈夫ではないかと思えてくる。
次に、型にはまっていない自分ならば、どうしたいだろうかと考えてみる。
自分らしくいられるスタンスを見つける
「私はこれが、ホントに好きなのか?」
「これはホントにしなければいけないことなのか?」
「これをやってて私は楽しいだろうか?」
そんなふうに、いちいち自分に問いかけてみるのだ。
気持ちをゆるめて、いつもと違う行動をとってみる。
自分の好きなモノやコト、心地いいと感じることにもっと敏感になってみる。
そうやって自分に目を向けて、本来の自分に気づき認めるようになると、他の人に対しても心が広くなれる。
イライラしたり、カチンときたり、ムッとしたり、そういうことが減ってくる。人と平和な関係が築けるようになる。
視野が広がり、「あれっ?意外にこっちの方が好きかも」「この方が心地いい」と、新しい発見があり、より毎日を楽しめるようになる。
自分をちゃんと知ると、人に何と言われようと思われようと、心が揺らぐことなく、「これが私」と毎日を楽しむことができるようになる。
自分自身を愉しみ、もっと遊び心で味わうために、「これが私」と思っている「私」は、本当だろうか?と、時々自分に問いかけてみよう。