ウェル・エイジング

年齢の枠を超えるには

以前、遠出をした帰り道、近くにひなびた温泉があることを思い出し寄ってみたことがありました。

源泉掛け流し。蛇口のお湯もシャワーも全部本物の温泉で、少し熱めのお湯加減も私好みです。

 

ゆったり気分でひとり湯船につかっていると、小柄で上品な雰囲気の、年配の女性が入ってこられました。

少し離れたまま、どちらからともなく挨拶をし、私は遠出の帰り道にたまたま寄ったことを話しました。

 

すると、「このあとどうせ走るなら、車が少なくて気持ちのいいルートになさい」と笑顔で近寄ってこられました。

そして、私が帰ろうと思っていたのとは違う、地元の人しか知らないような道を、詳しくわかりやすく、教えてくださいました。

 

この方、年齢的にはおばあちゃんだろうなぁと感じます。

だけど表情豊かで、頭がとっても冴えておられるのが口調からもわかり、全体のイメージがちっとも「おばあちゃん」じゃないんです。

お話しぶりは穏やかですが、意外に活発なようで、ひとりで車を乗り回していらっしゃるとのこと。

 

「週1回、片道1時間ばかり運転して、テニスにも行っているのよ」とおっしゃいます。

驚いたのがそのあとのひと言でした。

 

 

「来月84歳になるんですけどね」とにっこり。

 

「えーーーーーーーっ!」と思わず声を上げた私。

とてもとてもそんなお年には見えなくて、本当にびっくりしました。

 

 

それだけではありません。

「全国大会にも行くんですよ。シニアの部ですけどね」と聞いて、またびっくり。

 

さらに「57歳で始めたんですよ、テニス」。

 

うふっと茶目っ気たっぷりにそうおっしゃって、私は3度目のびっくりでした。

 

 

しわやシミがないとか、スタイルがいいとか、若見えのおしゃれな恰好をしているとか、そんな外見的なものにしばられていない、にじみ出ているような若さ。

 

頭を使い、ストレスをためず、適度に体を動かし、いつもにこやかにしている。

そんな若さを保つ秘訣を、そのまま見事に体現しておられるのです。

 

出会った人に、年齢やテニスを続けていることを話すと、「元気をもらった、やる気が起きた」と言ってもらえるの。

それが嬉しくて、自分のパワーにもなるわねぇとおっしゃいました。

 

 

ふらりと立ち寄った温泉で、お互い名前も知らないままのおしゃべりから、若々しさを保つ秘訣を教えてもらえたようなひととき。

 

教えていただいた帰り道を車で走りながら、いつまでも若々しい未来の自分を思い描き、夕暮れの山の色が移り変わるのを楽しみながら、私はとても満ち足りた気分でした。

 

 

なりたい自分のイメージに近い人がいたら、有名人やまるで手の届かない人でも構わないので、自分の意識の中でモデルとして目指していると、だんだん近づいていける。

誰かひとりではなく、こういう面はAさん、こんなところはBさん、、、、、というふうに、モデルにしたい人たちのいいところを寄せ集めてもいい。

望みを現実化する心の仕組みから、そういわれています。

 

表面的な肌や見た目の若さももちろん保っていたいですが、内面と脳の若さを保つためにも、イメージ作りはすごく大事です。

年齢を重ねても若々しい自分でいるには、スタイル、性格、表情、しぐさなど、なりたい自分のイメージを意識づけして、定着させること。

 

今回出会ったおばあちゃまも、なりたい未来の私のお手本のひとりになりました。

モデルとなる人をしっかりイメージして、なりたい自分に近づいていけるといいですね。

 

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