母親との関係が難しい、母が嫌い、母親とのやり取りに疲れるといったお声を、ご相談でもよくいただきます。
私も同じで、ずっと「母が嫌い」と思っていました。
だけど、そうやって親を否定しているのが、自分にとってどういうことなのか、ある時気づいたんです。
私があの親を選んで生まれてきたなんて
私は幼い頃から、母親に認めてもらえない、愛してもらえない、大切にしてもらえないと思っていました。
したいことにはすべて反対するし、私の人生がうまくいかないのは、すべて母のせいだと決め込んでいたのです。
潜在意識や心理を学んでも、母親のことについてはずっと釈然としない思いでした。
母親が嫌い、疎ましという思いを変えたい、変えられたらどんなにいいだろう。だけどそれは無理だと、頑なに思っていました。
それがある時、胎児の記憶についての本を読んだことで、認識が劇的に変わったのです。
その本には、胎児記憶についての研究から、子どもは親を選んで生まれてくるということがわかってきたと、多くの子どもの証言とともに書かれていました。
なぜあの親なのだろう
私があの親を選んで生まれてきた・・・・。
その考えを受け入れるのは、最初はとても困難でした。信じたくない・・・・
だけど、もしそうだとしたら、私はなぜあの親を選んだのだろう?
釈然としないながらも、自分に問いかけを始めてみました。
すると少しずつですが、それまでモヤモヤして解消できずにいたものを、違うとらえ方ができるようになってきたんです。
自分で選んだことは、生まれ落ちる時に忘れてしまうそうです。
そして、人生に起きてくるさまざまな問題を通して、なぜここに生まれてきたかを思い出していく。
問題解決のために自分を見つめ直すことで、自分の在り方を学び、魂本来の生き方を取り戻していけるのだというのです。
自分を見つめ直すというのは、やってみるとなかなか大変なことでした。時間もずいぶんかかりました。
人がこの地上に生まれてくる意味とか、これまで知られていなかった胎児の能力を知ると、
魂の生き方を取り戻すことが、幸せな結婚や妊娠、楽な育児、子どもの幸せな成長、そしてもちろん、自分自身の幸せな生き方に大きく関係しているのがわかります。
だから、何か問題を抱えているならば、少しでも早く自分の内面を見つめ直してみるのがいいと、私は思うのです。
事実は変えられない
私は親を否定し、許せないと思って長いこと生きてきました。
でもある時、<自分が親から生まれた事実は変えられない>ということに気がつきました。
そんな当たり前のことに、ハッとさせられたんです。
親を否定しているということは、「私は自分が否定したものの産物」ということになります。
それって、自分を根本から否定していることになると気づいたんです。
親を否定してきたけれど、それはつまり、私が私自身をずっと否定してきたということだったんです。
たくさんの思い込みが、心の中でごちゃごちゃにもつれています。
それを解きほぐし、自分の心を納得させていくには、いろんなアプローチが必要かもしれません。
私は、自己卑下、自己否定、自己嫌悪、自分を愛せないといった思いを抱えていました。そんな思いは、自分を生んだ母を否定して、その結果、自分を否定していたからではないかと思えてきました。
親の性格や、親に何を言われたかなどはひとまず置いて、単純に、自分に生を与えてくれた者として認めるのです。
その瞬間から突然、好きになるとか愛するとか、これまでの出来事をなかったことにして許すとかではありません。
なぜこの親を選んだのかは、まだ分からなくてもいいから、ただ、自分に生を与えてくれたことを認めるんです。
するとそれが、自分自身を認めることにつながり、心が少しずつ楽になってきます。
自分を否定するってとても辛いことだけど、知らず知らずのうちに自分を否定してしまっている方が多いと、ご相談を受けていても感じます。
もしかしたら、母親を嫌って否定していることが、自己否定に繋がっているかもしれません。
自分に生を与えてくれた人として認めてみると、自然に自分を認めることができるようになるのではないかと思うのです。
ひとりでは難しいと感じる方に、セッションでお話しさせていただいてます。