先日買い物の途中で、スカーフが目についた。
ほんの少し黄色が混ざったベージュの地に、薄いグレーが入ったインディゴブルーのヤシの葉と、淡いコーラルピンクのハイビスカス。
水彩で描いたような柔らかいタッチで、手触りも心地いい。
買おうか買うまいか、迷った。なぜか気になる。
結局買って帰り、鏡の前で首に巻いてみた。
ちっとも似合わない。
「あーあ」とがっかりしたが、ふと思い立って頭に巻いてみた。
私はターバンが似合わない。
インスタで時々目にする、プラチナヘアーの素敵な同世代の女性が、最近ターバンを巻いている写真を続けてアップしていた。
とても似合っている。素敵だなと思う。いいなぁ、似合っていて。
でも私には似合わないのだ。
ところが、気になって買ってみたスカーフが似合わなかったので、頭に巻いてみたら意外にも悪くなかった。
翌日仕事にもターバンスタイルで行ったら、「似合う」「かわいい」と言ってもらえて、気分が上がる。
サテン生地のベージュに大小の黒の水玉柄や、柔らかい生地の黒とグレーのゼブラ柄のスカーフを買い足し、日替わりで楽しむようになった。
自分を決めつけてしまうのはもったいない。
ふとしたきっかけで決めつけの枠が外れたら、人生の楽しさが増す。
スカーフとしては使えなかったけど、似合わないと思っていたターバンを楽しめる毎日になった。
日常のほんの小さな決断から、気持ちが惹かれた直感に従ってみたらどうだろうか。
新しい自分に出会い、これまでより日常を楽しめるきっかけになるかもしれないから。