セルフイメージという言葉を、耳にしたことがあるだろうか。
自分自身に対して潜在意識が抱いている、「私ってこういう人」というイメージのことだ。
アイデンティティ、自己認識、自己評価などとも言える。
「自分自身をどう認識しているか?」なのだけど、表面の意識と心の奥で思っていることでは、認識が違うことがある。
セルフイメージのひとつは、性格や能力にかかわるもの。
私って飽きっぽい
私は心配性なの
私って怒りっぽい
私は割とポジティブに考える
とか、
私は数学が苦手だわ
私って仕事は早いの
私は運動がどうも苦手
私はコミュニケーションは得意よ
私は男運が悪いの
などは、自分でも認識しやすい。
自分の存在そのものを、どう認識しているのかというセルフイメージもある。
私は愛されなかった
私には存在価値がない
私は周りから大切にされている
私は惨めだ
私は認められている
などなど。
ではなぜ、セルフイメージが大事なのだろうか。
脳や心の仕組みから、人はセルフイメージにそって選択・行動をして、それによって自分の現実が創られていくといわれる。
だから、自分の望む現実を手に入れるためには、理想の現実に合ったセルフイメージを持つことが大事。
だけど、表面の意識と心の奥に持っているセルフイメージが一致していないと、望む現実にはならない。
優先されるのは、心の奥にあるセルフイメージだ。
もし望まない現実が起きているとしたら、表面の意識とは違うセルフイメージを、心の奥に持っているのかもしれない。
セルフイメージというのは、生まれ育ってきた環境で経験したことによって形作られることが多い。
その経験をどう受け取り、どう解釈したかによって、自分に言い聞かせる言葉が違ってくる。
自分では、いちいち自分と会話をしているという意識はないと思う。
だけど実は、何かを感じたり、考えたり、選択したり決めたりするとき、人は自分自身と対話しているようなのだ。
そのひとり対話の内容から、「自分はこういう人だ」という想いが積み重なって、自己認識、つまりセルフイメージになっていく。
できあがったセルフイメージが、自分の次の行動を決めていく。
経験した出来事そのものには、良いも悪いもない。
それをどう受け取って解釈するかは人それぞれで、受け取り方と解釈の仕方で自分との対話の内容が変わり、そこからできあがるセルフイメージも変わってくる。
セルフイメージは自分で創ってきたもの。
だからもし、心の奥にあるセルフイメージが自分の望まないものであると気づけば、いつだって自分で変えることができる。
意識すれば変えられるのだから、どんどん変えていけばいい。
わかりやすいのが、口癖。
つい口にするたびに、自分にそのイメージを刷り込み続けているようなものだから注意が必要だ。
例えば、
「私ってホント太りやすの」
「私は朝が弱いのよね」
「○○は下手なの」
なんて、心当たりがある人もいるのではないだろうか。
私にもある。
以前はお正月頃から2月の末くらいまで、冬眠したいと思っていたくらい、寒いのがとても苦手だった。
朝起きれず、行動も鈍ったり中断したり、気分も沈んでいた。
「寒いのイヤ。苦手」「冬は嫌い」「体が固まる」「動く気になれない!」と思っていたし、口にもしていた。
3月はじめの誕生日の頃になると元気がわいてきて、いつもの行動ができる私に戻るという繰り返し。
「誕生日が来たら復活できる」と、冬中ひたすら寒さに耐えて、待っているだけの状態だった。
ある時セルフイメージについて考えていて、ふと「あの口癖をやめたら、冬の停滞が変わるだろうか?」と思った。
試しにその時から「寒いの苦手」とか「冬に弱い」と言った言葉を、思ったり口にするのをやめてみた。
面白いことに、冬になって1月も過ぎ、2月に入ったころ、これまでより寒さが平気になっていることに気がついた。
寒くないわけではない。冬が好きになったわけでもない。だけど、寒さでガチガチに固まって動けない感覚がなくなっていた。
毎年1月2月は、本当に何もしたくないし頭も働かなくて、もったいない時間を過ごしていたのが、変わったのだ。
思い込みや決めつけで、行動や世界を狭めてしまってはもったいないと思う。
「この口癖やめたらどうなるかな?」と思うものがあったら、ぜひ試してみてほしい。
簡単にできるし、それで変化があれば面白いから。
さて、セルフイメージで一番大事なのは自分の在り方だと思う。
自分の存在そのものをどう認識しているか、ということ。
よく、セルフイメージが高いとか低いとか言ったりもするけど、それって何を基準に決めているのだろう。
価値観は人それぞれだから、高い低いという言葉は当てはまらないと、私は思う。
大事なのは、自分が望む人生を引き寄せるようなセルフイメージになっているかどうかだ。人のモノサシで測らなくていい。
セルフイメージを望むものに変えていくのには必要なのは、自分自身がどう生きたいのか、どう在りたいのか、何が好きで何が嫌いなのか、自分自身をよく知ること。
自分のことをよく知り、自分を大切にできるようになると、セルフイメージはおのずと、望むものに変わってくるのだと思う。
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